トンネルテントを自作してみた!(企画・設計編その2)
続いて詳細設計です。
実はこれに最も時間を要しました。設計している時間というわけではなく、どうやって実現するかという点で悩んでいた期間が長いんです。
また、ワンポールテントの時と違って、パーツが多く、それぞれの形が違うので、設計するパーツも多いんです。
ワンポールテントは基本的に二等辺三角形の組み合わせだったので。
とにかく何度もやり直しもあり、大変でした。
まずは設計のイメージを持つために、20分の1スケールの模型を製作。
これをやることで、実際の生地の裁断方法やアールをどのように実現するかのイメージができました。
高さの異なるアール部分の傾斜は、台形にカットした生地を繋ぎ合わせることでを実現できます。
そして最も悩んだのが、ポールのアール部分とフロント、バックの出入り口の接続方法です。
接続方法には2種類あります。言葉では表現しづらいので、図解すると以下のようになります。
- <案1>
- 出入り口部分の生地を円弧状にカットしアール部分に接続する方法
- この場合、円弧上にカットした部分は、出入り口とは別となり、出入り口の立ち上がりが、低くなってしまう。
- <案2>
- アール部分に沿って、出入り口部分の生地を縫い付けていく方法
- この場合、接続部分のアールとの出入り口との一体感があるものの、平面的な出入り口に対して、接続部分が弧を描いているため、生地にダブつき(余り)ができてしまう。
- 見た目上、ダブつきがどのようになるのかやってみないと分からない。
様々なメーカーの写真を見て、どうなっているか考えましたが、いずれのパターンもあるようで、どちらがいいのかよく分かりません。
悩んだ挙句、ダブつきがどのように見えるか不明のため、見え方が明らかな<案1>でいくことにしました。
そして、三平方の定理を活用して、寸法を計算して決めていきます。
何度も何度も計算して、検算して進めていきます。
今回もまたお世話になったのが、カシオの運営する計算サイトです。
ここで、また壁にぶち当たります。
トンネルのアール部分の長さをどのように算出するか?です。
半円であれば簡単ですが、ポール自体が正確に半円を描けるわけではありません。
また悩みに悩みました。
結果、まずはポール自体を購入して、実際にどのようなアールを描くか実測してみようと考えました。
早速ポールをアマゾンで購入。
底辺の長さは230cmとして実際に、弧を描きます。
ポールの弧から5cm内側が実際の生地が描く弧になります。
ここで、半径(長径と短径)を図り、弧の長さ(ポールの長さ)を計算サイトにあった楕円の公式に当てはめてみると、ほぼ一致することが分かりました。
つまり、ポールを自然に曲げた弧は、公式に当てはまる楕円となっているということです。
これが分かってしまえば、話は早い!
楕円の公式に、生地の部分の底辺の長さ(短径)とテントの高さ(長径)を入力すれば、実際の生地が描く弧の長さが算出できるというわけです。
楕円の公式は訳が分からないため、ここでも頼りになるのが、計算サイト!
計算してみると以下の様になります。
ポールの弧=実際のポールの長さ
生地の弧=底辺(短径)を220cm、高さ(長径の半分)170cmの楕円の周の半分
となるので、公式に当てはめると、生地の弧の部分は445cmとなります。
実際にはこの445cmにプラス5cm余裕を持たせて設計しました。最終的に長ければカットすれば済みますからね。
その他の設計部分はここでは省略しますが、パーツが多いためA3方眼紙5枚にわたりました。。。
詳細は、製作編で少し触れることにします。
次は材料検討編です。
材料検討編はこちら>>>
<<<企画・設計編(その2)はこちら